最近YoutubeShortを見ていると度々出てくる「FlipperZero」とかいうツール。
動画を見るとFlipperZeroをつかってテスラの充電ポートを開閉しているようです。
他にもYoutubeでFlipperZeroと調べると車のキーの信号をコピーして車を開けたりNFCの信号をコピーしたりしている動画が結構出てきます。
個人的に気になったのでこの「FlipperZero」がどのようなツールであるかを調べてみました。
FlipperZeroとは
FlipperZeroとは
公式サイト があったのでそこから引用します。
あなたのサイバー・バディです
Flipper Zeroのアイデアは、外出先での探索や開発に必要なハードウェア・ツールをすべて組み合わせることです。Flipperはpwnagotchiプロジェクトにインスパイアされましたが、他のDIYボードとは異なり、Flipperは日常的に便利に使えることを念頭に置いて設計されています – 頑丈なケース、便利なボタン、形状を備えており、PCBの汚れやピンの傷はつきません。Flipperはあなたのプロジェクトをゲームに変え、開発は常に楽しいものであるべきだとあなたに思い出させます。
https://flipperzero.one/
たまごっちを参考に開発されたWi-Fiハッキングツール「Pwnagotchi(ポーナゴッチ)」に
インスパイアされたそうです。
Pwnagotchiとは簡単に言うと周辺のWi-Fiの情報を検索しながら、その情報を記憶してその結果に応じて内部のキャラクター(顔文字)が表情を示すというツールです。
そんなツールにインスパイアされたと言っているようにFlipperZeroも「たまごっち」のようなシステムでハッキングができるツールです。
FlipperZeroの機能
ここからは公式Youtubeにて紹介されているFlipperZeroの機能を記載していきます。
ちょっと日本語が怪しいですが日本語吹き替えもされています。
「Sub-1Ghzモジュール」による信号の送受信
内蔵の「Sub-1Ghzモジュール」によって
- 315MHz
- 433MHz
- 868MHz
の信号を送受信することができます。これにより様々な無線デバイスを制御できます。
信号の分析と保存
様々なリモコンの信号を分析して、それを保存することができます。
最初の動画の充電ポート開閉もこの機能を使っていたのでしょう。
RFiDとiButtonタグへの対応
オフィスの鍵などに使われているRFiDやiButtonへの対応もしています。
これにより鍵などを失くしても代用が可能です。
セキュリティトークンとしても使用可能(U2F)
様々なサービスへのU2F(Universal Second Factor)という本人認証のトークンとしても使用可能です。
各リモコンの代用として使用可能
赤外線モジュールを搭載しているため自分の家のリモコンなどの赤外線を保存しておいて、リモコンなどがない時に代わりに機器の操作が可能です。
また、主要なメーカーの赤外線は最初から保存されているため
ものによっては赤外線の登録すら行わず操作が可能です。
ユーザー独自のプラグインも作成可能
オープンソースなのでユーザーが作成したプラグインも使用可能です。
外部への接続方式も多種多様
GPIO(General Purpose Input/Output)を搭載しているため各種コンピューター、マイコンなどの機器に
接続も可能です。
仮想キーボードデバイスとして動作することもできるので特定の動作をコンピューターで実行させることも可能となっています。
たまごっち的要素も搭載
書いてきた様々な機能を使えば使うほど成長するというたまごっち的要素もちゃんと搭載しています。
逆に機能を使わない状態が続けば怒ることも…
詳細な仕様
詳細な仕様が公式サイトに記載されていました。
MCU
Model: STM32WB55RG
ARM Cortex-M4 32-bit 64 MHz (application processor)
ARM Cortex-M0+ 32 MHz (network processor)
Flash: 1024 KB
SRAM: 256 KB
ディスプレイ
LCD Monochrome
Resolution: 128×64 px
Controller: ST7565R
Interface: SPI
Diagonal Size: 1.4“
バッテリー
LiPo 2000 mA⋅h
7 days approximately
Sub-1 GHz モジュール
Chip: TI CC1101
TX Power: 0 dBm max
Frequency bands (depends on your region):
● 315 MHz
● 433 MHz
● 868 MHz
● 915 MHz
NFC
Frequency: 13.56 MHz
Supported cards:
● ISO-14443A/B
● One well-known brand
● FeliCa™
● NFC Forum protocols
RFID 125kHz
Frequency: 125 kHz
Modulation: AM, PSK, FSK
Supported cards:
● EM400x, EM410x, EM420x
● HIDProx, Indala
GPIO
3.3 CMOS Level
Input 5V tolerant
Up to 20 mA per digital pin
Bluetooth LE 5.0
TX Power: 0 dBm max
RX Sensitivity: -96 dBm
Data rate: 2 Mbps
MicroSD
Up to 64GB MicroSDHC
Read/Write speed: up to 5 Mbit/s
ブザー
Frequency: 100-2500 Hz
Sound Output: 87 dB
Type: Coin
振動モーター
Force value: 30 N
Speed: 13500 rpm
赤外線
TX/RX range: 800-950 nm
TX power: 300 mW
iButton 1-Wire
Operate modes: Reader/Writer/Emulator
Supported protocols:
● Dallas DS1990A
● CYFRAL
操作ボタン
5-button joystick
Back button
Reboot — Back+Left buttons for 2 seconds
USB
1x USB 2.0 port, type C
USB device
Charging
サイズ、重量など
Size: 100 x 40 x 25 mm
Weight: 102 grams
Body materials: PC, ABS, PMMA
Operating temperature: 0 ~ 40 °C–>
ちなみにお値段は179ドルでした。(2023/2/9現在は約23000円)
日本での入手は可能なのか?
公式サイトから飛べるショップサイトを見る限り日本への配送はありませんでした。
StockXなどをみてもアメリカ本土のみの配送となっていました。
メルカリにはいくつか売られているのを発見しましたが定価よりはるかに高い値段で売られており
届くかどうかもわかりません。
日本での入手は現時点では諦めた方がいいかもしれません。
まとめ
小さい機械の中に多種多様な機能が詰め込まれた「FlipperZero」を調べてみました。
機能はとても便利なものばかりです。しかし、悪用すればいくらでも悪いことができてしまいます。
Youtubeなどを見ても大丈夫なのかと思うような動画ばかりです。
日本で販売される場合、様々な問題はありそうです。
もし入手できたとしても悪用はしないようにしましょう。
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